2024年2月、シンガポールからカンボジア・シェムリアップへ5泊6日の旅行に行ってきました!
前回の記事ではシェムリアップ市内おすすめツアーとしてアンコール遺跡プライベートツアーや乗馬ツアーを紹介しましたが、今回は市内からは少し離れた郊外の観光スポットを巡るツアーを紹介します。
シェムリアップの見どころは市内だけではなく、郊外エリアも見どころが山ほどあるので、滞在日数を長めにとってでも行くことをおすすめします!
今回は私たちが実際に利用して良かった遠方ツアーを2つ紹介します!
おすすめ1:遠方の3大遺跡を巡るツアー(プレアヴィヒア、コーケー、ベンメリア)
シェムリアップの遺跡は決してアンコール遺跡だけではありません。郊外にこそ秘境のような遺跡があるので、足をのばしていく価値があると思います。
普通の旅行者であれば自力で行くのはほぼ不可能なので、ここもツアーに乗っかっていくのがおすすめです。
ツアー概要
私たちが別日でアンコール遺跡ツアーを依頼させてもらった日本語ガイドのトムさんに今回の遠方ツアーもお願いしました。
有名な人気3大遺跡を1日で巡るプランです。
- 天空の寺院 プレアヴィヒア寺院(カンボジアで2つ目に登録された世界遺産)
- 密林に潜む コーケー遺跡群(2023年に世界遺産登録されたばかり)
- ラピュタの世界感 ベンメリア遺跡(日本人に人気)
- 所要時間:約11時間
- 送迎:あり
- 言語:日本語
- 含まれるもの:日本語ガイド、専用車両とドライバー、飲料水、おしぼり
- 含まれないもの:遺跡の入場チケット代、飲食代
行程は以下の通り。
午前
- 6:00 ホテル出発
- 8:00 途中のアンロンヴェンで朝食休憩
- 10:00 プレアヴィヒア寺院観光
- 12:00 ランチ休憩
午後
- 14:00 コーケー遺跡群観光
- 17:00 ベンメリア遺跡観光
- 19:00 ホテルへ戻る
予約方法と費用
日本語ガイドのトムさんのウェブサイトからトムさんのLINEを追加し、直接日本語で問い合わせできます。(前回の記事でも詳しく書いています)
旅行の日付と観光したい場所を相談すると提案内容を送ってくれるので、リクエストがあればとりあえず相談してみましょう。
私たちの場合は、「アンコール遺跡と遠方の遺跡を二日に分けて観光したい」とかなりざっくりとした問い合わせでしたが、すぐに旅の行程とお見積りを送ってくれました。
費用は2日間で合計400USD(入場料や食事代は含まず)。相場と比較してもリーズナブルだと感じたので今回私たち夫婦の2日間のプライベートガイドを依頼させていただきました。
ツアー代は内容や時期や人数によって変わると思いますので、詳細はトムさんに問い合わせてみてくださいね!トムさんはレスポンスも早く日本語で丁寧な対応をしてくださるので、安心して旅の予定を立てられます。
おすすめポイント
- 専用車で長時間の移動もストレスフリー
- 郊外ならではの豊かな自然と田舎の風景に触れられる
- 街中と比較して観光客が少ないためゆっくり観光できる
- ガイドのトムさんが各地域や遺跡の歴史について熟知しているので楽しくまわれる
早朝出発で移動距離も長いですが、団体ツアーと違って時間に追われたり他人に合わせたりする必要もないので、体力的にも気持ち的にもストレスなく観光できます。
トムさんから随時サービスとして冷たいお水やおしぼりもいただき、常に気を配ってくださいました。
【体験談】実際にツアーに参加してみて
この日はまだ薄暗い朝6時にホテルを出発。
一番遠いタイの国境近くのプレアヴィヒアから回るので、朝一で長距離約2時間を移動します。車窓を眺めながらトムさんから内戦のお話を聞いていました。
途中のアンロンヴェンという町のローカルカフェで朝食をいただきました。アンロンヴェンは、ポルポトが最後に亡くなった町だそうです。
そこからさらに移動。田舎町の道路を走ると、道路のすぐ横に地雷が撤去されていない危険区域がふいに現れます。地雷が埋まっているすぐそばで普通に車が走っていたり、民家があったり、戦争の爪痕と隣り合わせの日常を送っている人々がいる事実に衝撃をうけました。有名な観光地を見るだけでなくこうした負の一面も見ると、その国のことを違った視点からも知れる気がします。
10時頃プレアヴィヒアの山の麓に着きました。入場チケットを買い、4WDで標高650メートルの山の上まで一気に駆け上がります。上からはタイの国境も良く見えます。
参道を歩きさらに上を目指します。所々修復作業中な箇所も。
上に着くと、草原と遺跡、青い空が広がっています。開放的で気持ちいいです。
アンコールワットよりも前に建設されたものなので遺跡の崩壊が進んでいますが、それでも今も綺麗に残るレリーフの美しさに惹かれます。山の頂上にこんな立派な寺院を立てた昔の人々に尊敬の念を抱く思いでした。
一番奥まで進むと、壮大なパノラマビューが見えます。
朝なので少し靄がかかっていますが、時間をかけて来てよかったと思える絶景です。雨季だと緑が深くなってもっと綺麗だろうと思います。昔の人々も同じ景色を見ていたと思うと不思議ですね。
山を降りて再び車に乗り、近くの町のローカルレストランでランチ休憩。
午後はコーケー遺跡群に向かいます。2023年に世界遺産登録されたばかりで、密林の中に大小の遺跡が約60ほど点在している超広大な遺跡群です。まだそれほど観光客が多いわけではないので、ほぼ手付かずの遺跡群を探検家気分で見て回れます。
個人的に1番感動したのはこちらのプラサットプラム。
レンガの祀堂に絡みつくようにガジュマルの木が生えていて、長い年月の流れと自然の神秘を感じられました。
こちらは象の像(ダジャレ?)があるプラサットドムライ。
コーケー遺跡群の最大の見どころプラサットトム。
敷地内を歩き進んでいくと、圧倒的な存在感を放つピラミッド型遺跡「プラン」が見えてきます。
ピラミッドの上まで登ることができ、辺り一面豊かな森のパノラマビューが見渡せます。
続いて、この日最後の目的地へ。コーケーから車で1時間移動し、最後の目的地ベンメリアに向かいます。こちらはアンコールパスで入場できます。この時点で夕方17時だったので、過ごしやすい気温になっていました。
参道にあるベンメリアの名物蛇神ナーガ
歩き進むとベンメリア遺跡が見えてきます。
原型をほとんど留めていないほど崩壊していて、木の根や草木に覆われています。これまで見た遺跡と比べても廃墟っぽさが格別ですが、それがまた良くて、映画のセットのような神秘的な空間に没入してしまいます。昔はどんな寺院だったんだろうと想像するのも楽しかったです。
観光客も1~2組いたくらいで、ひっそりとした森に鳥のさえずりと風の音が響くだけのとても静かな場所でした。こんな静かで深い森に何百年もベンメリアが佇んでいたのかと思うと、今自分がここにいるのが不思議な気持ちになりました。
長いツアーも終盤。帰路につき、帰りの車から綺麗な夕日を見ながらホテルに戻りました。
市内から約150㎞離れたプレアヴィヒアにも行く遠方ツアーなので、ドライブだけで6-7時間はあった大移動の1日でしたが、プライベートガイドとドライバーがいてくれたおかげで1日中疲れ知らずで楽しく観光できました。
市内の外を出ると、大自然や田舎の街並みを感じられますし、遺跡も森や山の深いところにあって、アンコール遺跡とはまた異なる存在感を放っていたので、今回長い時間をかけて遠方まで来れてよかったです!悔いなし!
トムさんのプライベートツアーはとってもプロフェッショナルでおすすめです!
おすすめ2:トンレサップ湖の水上村見学と夕日鑑賞半日ツアー
市内から車で30分の場所に位置する巨大なトンレサップ湖には、カンポンプルック(Kampong Phluk)と呼ばれる水上村があり、シェムリアップの有名な観光スポットのひとつになっています。
その珍しい水上の生活を一目見てみたく、今回半日ツアーに参加してみました。
ツアー概要
水上村カンポン・プルックでの地元の人々の生活や、貴重なマングローブ、そして湖に沈む夕日を見て帰る半日のグループツアーで、カンボジアの生活文化と美しい自然、その両方に触れることのできるいいトコ取りツアーです。
- 所要時間:5~6時間
- 送迎:あり
- 言語:英語
- 含まれるもの:英語ガイド、ホテル発着の送迎、飲料水、船のチケット代
- 含まれないもの:飲食代
ツアー行程
- 14:30頃:集合場所を出発
- カンポン・プルック水上村見学
雨季の場合はボートに乗って、乾季の場合は地面に降りて歩きながら、ガイドが英語で村を案内してくれます。高床式の民家の他に、お店や学校、寺院もあり、村人の日常生活を見学します。 - トンレサップ湖
ボートでマングローブの横を通り広い湖の水上レストランまで行きます。お好みで食事や飲み物を楽しみながら、水平線に沈む美しい夕日を眺めて、ツアーを締めくくります。 - 19-20時頃:市内に戻ってきて解散
予約方法と費用
Viatorというツアー予約サイトで、事前予約できます。
無料の送迎をつけたい場合は、ピックアップ場所(ホテル)を入力すると、後日担当者からピックアップ時間の連絡がきます。
ツアー代は当時1人28.75シンガポールドル(約21USD)。英語グループツアーなので、日本語ツアーよりだいぶリーズナブルだと思います。支払いも予約時に済ませられるので便利です。
おすすめポイント
- 世界でも珍しい水上村で暮らす人々と触れ合うことができる
- カンボジアのユニークな生活文化と美しい自然、半日で両方観光できる
- 日本語ツアーやプライベートツアーと比べて、ツアー代がリーズナブル
英語で施行されるので多少英語が分かる必要はありますし、グループツアーなので団体行動にはなりますが、予定も移動も無理なく組み込まれていて、とても楽ちんでした。色んな国から来た人と交流しながら一緒に観光するのも旅の醍醐味だと思います!
【体験談】実際にツアーに参加してみて
14:30スタートのツアーですが、私たちはホテルピックアップを依頼したので、14:00にホテルにトゥクトゥクのお迎えがきてくれました。他の参加者(日本人だった)を途中でピックアップし、ツアーの集合場所へ。
グループツアーなので少しもたつきますが、10人乗りくらいのバンに乗り込んで出発します。
赤土の田舎道を走ります。
途中、売店やトイレのある場所で小休憩を挟んだりしたので、片道小一時間かけての移動でした。
村に着いたら、他のグループと乗り合いでボートに乗って、村の水路を進んでいきます。
この時期は2月で絶賛乾季。水がほとんどない。水上の村というかほぼ陸上。(笑)
干上がっているおかげで高床式の家の作りが良く見えました。
雨季は逆にここから数メートルも水面が上がるのかと思うと不思議でした。今は家の下を普通に歩けても、雨季になると当然歩けなくなるので、移動は船が必須です。船の多さと、網や釣り具の多さから漁業が盛んなのが良く分かります。
途中で下船して、今度は歩いて村を回ります。小高いところに寺院がありました。高床式の綺麗な学校もあります。
大きな通りを歩きます。
バイクや車も普通に走っているし、こうしてみると一見普通の村に見えますが、雨季になるとここも一帯が水になるのかと思うと、今歩いて観光しているのが不思議です。
魚の串焼きが売っていました。1階部分のお店も、雨季は全部水上に移動するし、そこら辺を歩いている犬やひよこも、雨季は家の上に避難するそう。
村の人懐っこいキッズたち。
笑顔で「ワンダラ!(One Dollar)」とお金をせがんでくるガキんちょもいました(笑)
再びボートに乗り、広い湖に出ていきます。
オプションでマングローブツアーもあり、希望する人は途中で下船していました。マングローブツアーに参加しない人は、そのまま夕日スポットである水上レストランへ直行します。
レストランでは、食事やスナック、飲み物が売っていました。スナックがかなり観光地価格だったので、飲み物だけ注文し夕日の時間まで待ちました。
なぜかレストランの真ん中にはワニが。
だんだん空が焼けてきて、目の前一体がオレンジ色に。水上から見る夕焼けは遮るものがなくてとても幻想的でした。そして湖が広すぎて、海の上にいるような景色です。
この日はシェムリアップ滞在最後の日だったので、最高の旅の締めくくりになってハッピー!
暗くなる前に再びボートに乗り帰路につきます。また小一時間バンに乗って市内に戻り、パブ・ストリートで解散しました。次は雨季に来てまた別の姿をしたカンポン・プルック村を訪れたいなと思いました!
遺跡観光に疲れたら、半日ツアーを利用してトンレサップ湖にいくのもおすすめです!
カンポン・プルックの水上生活はとても興味深いものでしたし、地元の人々と触れ合えたのもいい体験でした。気軽に行けるので、ぜひ半日足を伸ばしていってみてください!
まとめ
今回私たち夫婦は5泊6日と長めのシェムリアップ滞在だったので、ツアーを上手く予定に組み込みながら遠方の自然や遺跡も観光できて大満足の旅となりました。
今回紹介した遠方遺跡ツアーとトンレサップ湖半日ツアーは、実際に体験してみてどちらも自信を持って人におすすめできるくらい良かったので、ぜひ旅の参考にしていただけたら嬉しいです!
シェムリアップのその他のおすすめツアーはこちらで紹介しています!